数日おきに浅間山[せんげんやま]の雑木林の散歩道にカメラを持って出かける。すると、毎日同じ時間にそこを散歩しているらしい老人がたと出合う。出合うと会釈ぐらいはするので、徐々に顔見知りができてくる。 今朝は茶色のジャンパー姿の小さなお爺さんが(まあ、わたしもジジイですが)、「静かな日ですなあ」と挨拶なさった。ほんとに静かな林で、シジュウカラの声がかすかにしているだけで、わたしはまだリュックからカメラを出していなかった。「ほんとに、今日はカメラを出す気になりません」と応えた。 そのあと、アオゲラを見たのだが、アオゲラはまったく声を出さず、コナラの林の中を丹念に餌探ししながら移動していた。 |