マツヘリカメムシ (松縁亀虫 :カメムシ目ヘリカメムシ科)

多磨霊園にケヤキ並木があるが、わたしはそれのケヤキの一本づつの樹皮表面を丹念に見て歩く探虫方法を昨冬からやり始めた。自己流で編み出してやっている。この表面観察がだめになったら「ケヤキの皮むき」法に変わることになる。
めくれている樹皮の陰で出たり入ったりしている茶色のカメムシがいた。ハリカメムシの感じである。追い出してよく見ると、とてもキレイなカメムシで、小さくない(1cm以上)。第3脚の先のほうに平たく広がっているところがある。わたしは初めてだが、こんなに特徴があればすぐ種の判定がつくだろうと思って撮影して帰宅した。
案に相違して、一向に判定がつかない。『カメムシ図鑑』(上下)にも見あたらない。ネット上にも探し当てられなかった。仕方なくいつもお世話になる「カメムシ屋」さんにおうかがいを立てたところ、2008年に東京で見付けられた北米原産種マツヘリカメムシだという。松を食害する。近頃は増えていて普通種になりつつあるそうだ。

('11) 12月4日撮影 於府中市
写真をクリックすると大きくなります
前へ 次へ HOMEへ
inserted by FC2 system