シラハタリンゴカミキリ (白畑林檎髪切 ;甲虫目カミキリムシ科)

スイカズラの葉を食べるシラハタリンゴカミキリのことを知り、スイカズラが繁茂している野川の川岸の傾斜路に行ってみた。葉の中心葉脈に食痕があって(拡大画像に貼り付けた)、すぐ分かった。葉の裏側にいるので目立たないが、しばらく様子を見ていると、かなりの数が居るようだった。
シラハタリンゴカミキリは愛知県以東、以西は酷似種のニセリンゴカミキリが分布するという。「シラハタ」は白畑孝太郎氏(山形県の平巡査として交番勤務のかたわら昆虫研究家として生きた1914〜1980)への献名。永幡畑嘉之(保全生態学)による伝記『白畑孝太郎』(無明舎出版2007)がある。シラハタリンゴカミキリの発見は中国応召から帰国して酒田で交番勤務を再開した昭和23年(1948)ごろ(同書p122)。
なお、白畑孝太郎は広く昆虫一般に興味を持ちつづけ、山形県の昆虫誌を志した。途半ばで倒れたが膨大な資料を残した。ミヤマシジミの亜種の学名に shirahatai と献名されている(同書p114)。幼虫が水草の根を食べるネクイハムシは美麗甲虫として知られるが、それにシラハタネクイハムシがある(同書p229)。

('12) 6月8日撮影 於小金井市
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