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第一巻 60
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磨工石匠
 臼の目切り

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三輪茂雄『石臼のすすめ』のサイトは、お勧めです。その一節。
昔は目とりじいさんが巡回してきて臼を直してくれた。器用な人は自分で目とりをしました。石臼の目が磨滅して粉がうまく出なくなったのを再生する仕事を、「目とり」「目たて」「目切り」などといいます。明治・大正と時代が進むにつれて、目とりじいさんはしだいに少なくなり、使えなくなったまま石臼は片隅に追われる運命をたどりました。
戦後の食糧難時代に、わたしはお婆さん(明治11年生)が蓆の上で小麦粉を引いているのを、側で尻を下ろして見ていた記憶がある。眠くなるような低い音で「ゴゴゴ、ゴゴゴ、ゴゴゴ」といつまでも続く。頭の芯にぢかに響くような音だった。

これの原画は、古閑『人物草画』の石匠

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