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第七巻 19
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風りん賣

涼しさを
音に聞せて
荷ひ鳧

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「荷ひ鳧」は「担いけり」

江戸時代の風鈴売りだが、菊池貴一郎『絵本風俗往来』が書いている。
風鈴賣
荷箱に糸立莚いとたてむしろ日除ひよけ、屋根を覆ひ、箱のめぐりに種々の風鈴をうつくしくしてつり、至って静かにあゆみつゝ賣る。風鈴は風にさそはれ、いと涼味りょうみの音色をおくるより、呼聲はなし。只大風たいふうの時は出来いできたらず。
「糸立莚」とは、縦を麻糸で、横を藁(わら)や藺(い)で織った莚。日よけ、雨よけ、または物を包むために用いた。いとだてむしろ。(日本国語大辞典)

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