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第七巻 38
紋に「辻裏」とある。 「恋乃辻占堂日記」という長期にわたって継続しているハイブローなブログがある(開始は2006年)。「辻占」にのみこだわって、古今の関連事象をとりあげている。 その2008年4月6日に「東京の辻占売」があり、三島霜川(そうせん 硯友社系の作家、明治9年1876~昭和9年1934)の明治37年の「夜の露店」から、辻占の部分をブログに引用している。ここではさらに、その一部を引かせてもらう。 其品はと謂へば、其聲と其歌に似ず、からお粗末(まったくお粗末)なもので、新聞紙の袋に、豆またはかりん糖のやうなものを入れて、其に辻占を加へて、一袋が一銭から二銭、先づ以て資本と謂つては要らず、大提灯一つ垂下げて、箱を一つ首に掛ければ、支度が出来るといふのであるから、全て仕掛は簡単である。(三島霜川 明治37年1904)炒り豆やカリン糖などを入れた新聞紙の袋に辻占も入れていた辻占売りがあった。貴重な同時代証言だ。 そういえば、酒のつまみに買う豆菓子の中に占いの紙片が入っているのがありましたね。昭和の記憶ですが。 |