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第七巻 78
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活人畫燈篭賣

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エジソンのキネトスコープは1891年、同じ頃フランスのリュミエール兄弟の研究があり、映画がスタートする。
その前の時代(1820~30年代)にソーマトロープやフェナキストスコープなどという動く絵の仕組みが工夫されていた。この「活人画燈篭」はゾエトロープ(Zoetrope 回転のぞき絵)か。

晴風は「活人画」としているが、動くのが人物である必要はないので、「活画燈籠」ぐらいでどうだろう。

活人画といえば、人が静止して絵画のような場面を作ることをいうが(タブロー・ヴィヴァン Tableau vivant)、日本でも明治前半にすでに行われていた。
過日工科大学の講堂にて、博愛社の為に催したる活人画タブローヴィヴァンは、其の趣向の高妙なる、風采の雅致あるを以て、大に中外の賛称を得た・・・(以下略東京日日新聞 明治20年3月22日
「博愛社」は日本赤十字社の前身、明治10年に創立された。「工科大学」は東京大学工学部の前身で、明治初年に工部省の下に工部大学校が出来たが、それが明治19年の帝国大学令で文部省下の東京大学工科大学となった。

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