エゴヒゲナガゾウムシ (えご髭長象虫 :甲虫目ヒゲナガゾウムシ科)

「エゴ」は「えごのき」のこと。えごの実に穴をあけて卵を産みつけるヒゲナガゾウムシ。ところが、この写真はエゴノキ科ではあるがハクウンボク(白雲木)の実に来ているエゴヒゲナガゾウムシ♂♀である。エゴの実より大きく、皮も厚い。
ヒゲナガゾウムシの例にもれず平で長い顔をしているが、複眼が上へ飛びだしているので、別名ウシヅラヒゲナガゾウムシと言われる。左の大きい方が♀、右のやや小さく灰色が強いのが♂である。体長8〜9mm。産卵用の穴掘りの途中で、互いに向き合って長いヒゲを延ばしてお互いを探りあっている。なにか睦言でも交わしている風情。後を見ているような複眼(ことに♂)では見つめ合うことはできないかも知れない。
エゴの実の中で育つ幼虫は「ちしゃ虫」と呼ばれる釣り餌となり、戦前は非常に高価に取引された、という不思議な話が自然観察大学にある。そこには「幼虫〜蛹の期間が何年もかかるらしく」云々とある。

('11) 8月1日撮影 於小金井市
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