ヨコモンヒメヒラタホソカタムシ (横紋姫扁細堅虫 ;甲虫目コブゴミムシダマシ科)

前夜、強い驟雨が何度かあった。陽が昇って暑くならないうちにと思って、9時前に浅間山公園に出かけた。いつも回ってみる切株のひとつで、湿り気のある切株表面に小さな虫(3mmほど)が4匹出ているのに気づいた。といっても、肉眼では模様も何も見えない。動きも緩慢なので関心のない人にはゴミにしか見えないだろう。形から“ホソカタムシかも知れない”と考えて、マクロ撮影してカメラの映像で確かめる。短毛が無数に見えたので、ゴミではないことは分かった。
背中の特徴ある橙色斑点でヨコモンヒメヒラタであることはすぐに決められた。青木淳一『ホソカタムシの誘惑』には「麻雀パイの5ピンのような形」と書いてある。
1時間ほどしてもういちど帰りがけに切株に寄ってみたが、もうその時には、姿は見えなかった。樹皮下に潜り込んでしまったのだろう。ホソカタムシの生態写真は、写す天候や時間帯がとくに重要なのだろうと思う。これは浅間山公園で3種目のホソカタムシである。
ところで、尻の近くに黒い不定形物の小山がある。これは、ホソカタムシの糞である可能性があるのではないか。2匹のそれぞれに2ヶ所ある。じつは、この2匹の右手にもう1匹いるのだが、それにも同様の小山があり、撮影している。仮説として述べておく。

('12) 9月17日撮影 於府中市
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