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第一巻 02
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元禄のはしめ頃の
鏡磨

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元禄(1688~1704)。「鏡磨」は「かがみとぎ」。

平凡社「世界大百科事典」の「鏡磨ぎ」の解説が面白い。
鏡を磨ぐことを仕事とした旅職のこと。鏡は材質にガラスが用いられる以前は,長い間銅または青銅であったから,たえずその曇りを磨ぐ必要があった。その技術を江戸時代の《人倫訓蒙図彙》(1690)に〈鏡磨にはすゝかねのしやりといふに,水銀を合ての粉をまじへ梅酢にてとぐなり〉と記すが,それ以前,室町時代はザクロ,平安・鎌倉時代はカタバミが使われていたらしい。江戸時代はとくに越中(富山県)氷見ひみの者が中心で,毎年夏から翌年春にかけ西は摂津から東は関東一帯へ出稼ぎし,全国の大半はこの仲間が占めた。寒中が盛んで,老人が多かったという。(以下略
この絵には原図があり、『骨董集』の「鏡磨古圖」。

下に転がっている丸味のあるものは、ザクロの実。

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