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第二巻 06
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納豆賣
納豆/\永井町醤油のもろみ
新菜漬/\
納豆ハ 湯島臺に製造の
問屋あり若し納豆を賣ら
ん思ふ者ハ 其問屋に就
依頼せば道具一式を貸
与するを例とす又納豆に
造る大豆の原料ハ 白川
大豆とて武州赤羽根辺にて
出来るを第一とす他の物ハ
風味至て悪しといふ
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納豆売りのおじさんが、醤油のもろみや新菜漬など、ご飯のお菜になりそうなものを持って、路地の隅々へ売りに入ってきていたのであろう。この天秤荷物はちょっと重そうですね。
小父さんが担いでいる右側の大きめの笊には木の蓋がしてあるが、仕入れてきた納豆が入っている。これを「笊納豆」という。小さな容器で掬って「一杯いくら」というようにして売ったという。
江戸初期の、京都の納豆売の図が『人倫訓蒙図彙』に出ている(ここ)。
幕末から明治期になると藁苞に入れて製造し、商品としてそのまま売るようになり、「藁苞納豆」(「苞入納豆」とも)と言い、笊納豆より人気となった。今では発泡スチロール製の容器が普及したが、藁苞納豆もまれに見かける。
明治初年の文献『宮藁雑記』に面白い画像がある。新に「ノート23 納豆のこと」をアップしたので読んでください。「納豆のこと」の第1節です(2021-12/7)。
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