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第二巻 16
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   薩摩芋賣
     「いもやさつま芋

薩摩芋 甘藷と称し秋冬の季を
節とす 其産地のおもなる 下総の国
を以て第一とす又武州川越より出るを
赤芋とて一層美味を賞すれ
とも春季に至らざれ 此種の
多く来らず其お冊三州
等に産出之地あれとも先以て
下総を重なりといふ


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「お冊」は「お薩」、「重なり」は「主なり」。「三州」は三河国。
焼き芋屋ではなく、生の薩摩芋を売る。前の籠から突き出ているのは、棒ばかりだろう。この芋屋さんは腰に煙管と煙草入れを着けている。

サツマイモがフィリピンから中国へ伝わったのが16世紀末。それが宮古島、石垣島などへ伝わる。沖縄本島へ伝わったのが17世紀初という。薩摩藩に入ったのが18世紀初。青木昆陽が薩摩藩から苗を取り寄せ普及活動を行ったのは、18世紀中葉。川越の赤沢仁兵衛の研究と普及活動は幕末から明治期。(ウィキペディアによる

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