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第二巻 20
香具師が長太郎玉に向かって語りかけている。「天窓」はあたま。長太郎玉の原料は「柚に樟脳と?石」。石の名は不詳。 削って粉にしてネズミ取りにもなるし、火を点けて蝋燭の代わりになるらしい。 「遣て跡て・・・」以下は、“使って後で、頭を丸め長太郎ご苦労とこのように被せれば、元の通りまた燈を灯し・・・”だろう。しかしここは難解で苦労したがよく分からない。 『街の姿』(太平書屋1982)には、ほとんど同じ構図の「長太郎玉」があり、つぎの文章となっている。 長太郎玉ハ セウノウを材料として製したる玉なり是に灯を點ずれバろうそくの代用を為す又粉にして鼠にあたゆれバ鼠即座に死すといふて縁日の露店にて商ふ 長太郎の天窓は土蔵造りとハ此事ならん三遊亭圓生「樟脳玉」の枕に「長太郎玉」の説明があり、話の中でも小道具として出てくる。音声だけだが、Youtubeにある(ここ)。樟脳を固めたもので火を点けて手の平に乗せる、などと言っている。 |