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第三巻 51
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永井兵助

浅草蔵前を
定見せとして
居合抜を(餘)興
に歯みがきを賣

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「餘興」と書くつもりで、旁のほうから書いた?

菊池貴一郎『江戸府内 絵本風俗往来』では、「居合抜きの歯磨売は、浅草御蔵前[おくらまえ]に長井兵助あり、三田[みだ]松本町有馬邸前に何某あり。此二家の外、江戸中になし。」と紹介している。 見物は足の痛くなるのを忘れて「丈余の太刀」を今抜くか、今抜くかと思って見ていて、歯磨きを買ったりする。しかし「丈余の太刀」は結局抜かず、普通の太刀に持ち換えて「己が抱への小僧」めがけて抜き放つ。
「浅草蔵前」まで一致しているので、永井と長井の書き違いに過ぎないのだろう。

「ガマの油売りの名人・永井兵助」のことを書いているサイトがあった(ここ)。この永井兵助は居合いぬきも行ったらしい。

崋山「一掃百態」に原画があったので、引いておく。ついでに、「居合抜の歯磨売」や「松井源水の曲ゴマ」の画像をいくつか掲げる、これ

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