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第四巻 05
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金魚賣
  めだか金魚

金魚賣 春の末より
夏季を以て季節とす
此金魚に種々の類あれ
ど本所方と下谷方の二ヶ
所を以てすれ 地味と
養成によりておのつから
其形ちを異にすといふ

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「江戸年中風俗之絵」の「金魚屋」は、なかなかいい。

ブログ「金魚ワールド Ⅲ」に「東京の金魚養魚池」があり、
東京でも江戸後期から下級武士の副業で湧水池を利用した金魚養殖が始まりました。現在の麻布(六本木ヒルズ)近辺です。金魚店「原安太郎商店」は天保11年(1840年)創業との事。今で言う都心の本郷や入谷、八丁堀も金魚養殖があったそうで、明治から大正時代には墨田区本所や江東区深川や江東区砂町・大島・亀戸でも古くから湿地帯を利用した金魚の養殖が行われていたそうです。
など、貴重な情報が述べてあります。
関東大震災(1923)以降は江戸川区での金魚養殖が盛んになり、太平洋戦争の頃は餌も不足し、金魚池を埋めて田畑に転用するよう強制され、稀少な品種の絶滅が心配されました。関係者の努力でなんとか戦後まで持ちこたえ、江戸川区の金魚養殖が再びさかんになりました(金魚養殖場」を参考にした)。

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