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第四巻 25
「鬮」は「くじ、籤」。 淡島寒月「梵雲庵漫録 二」(大正12年1923)に、細工飴をくじ引きで取るという店のことが出ている。 それから両国の広小路辺にも随分物売りがいたものだった。中で一番記憶に残っているのは細工飴の店で、大きな瓢箪や橋弁慶なぞを飴でこしらえて、買いに来たものは籤を引かせて、当ったものにそれを遣るというので、私などもよく買いに行ったものだが、いつも詰らない飴細工ばかり引き当てて、欲しいと思う橋弁慶なぞは、何時も取ったことがなく落胆したものだった。(青空文庫による) |