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第六巻 15
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牛乳の配達

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一般社団法人全国牛乳流通改善協会というところが作っているサイトに宅配牛乳歴史資料館「第1回 配達の歴史 編」というのがある(ここ)。幕末から明治時代の牛乳配達の歴史を紹介していて、面白い。第2回は「牛乳の容器」、第3回は「味と品質」

森銑三『明治東京逸聞史』の明治36年1903条に、「ミルクホール」を紹介している。
大抵はガラス障子を締め切った家で、店は狭い土間に、円いテーブルを二つ三つ置いて、新聞や官報がその上に散らばっていたことを思出す。そしていつ行っても、閑散としているのだった。
同じく明治40年条には漱石の「野分」が「ホトトギス」に連載され出したとして、その第5回から引いている。
ミルクホールに這入る。上下を擦りガラスにして、中一枚を透き通しにした腰障子に近く据ゑた一脚の倚子に腰を卸す。焼パンをかじって、牛乳を飲む。
焼パンは今なら「トースト」と言うところだ。

明治34年のミルクホールと牛乳くばりの新聞挿絵があったので、掲げておく(ここ)。

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