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第六巻 57
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かりん糖賣

明治三十三年の頃此花輪糖賣来る
此者 毎日没より諸方をかけあゆむ其
賣方異様なり

  雨が降てもかありかり
  かりかりあかりかりか
  どつこいしょふ
      ホイ/\

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【かりんとう 花林糖】天保年間(1830~1844)に江戸・深川六間堀の山口屋吉兵衛が売り出してから、爆発的に流行した駄菓子。当時は行商の菓子で、夜間に売り歩いたようである。売り子は下り藤の紋に「深川名物・可里んたふ」と書いた大提灯を目印としたが、その数は200人を超えたといわれる。明治期になると、かりんとう売りを「カリカリ煎餅屋」といった。ブリキ缶にかりんとうを入れ、早い口調で「雨が降ってもカァリカリ、カリカリカリ」と触れながら、すっ飛ぶような早足で売り歩いた。(ニッポニカより

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