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第七巻 13
サビタはノリウツギのこと。平出鏗二郎『東京風俗志』(明治32年1899)中巻に「喫煙」という節があり、そのなかに「さびた」のパイプが出て来る。 北海道産の「さびた」を以て製するもの、一種の韻致ありとて、殊の外に行はる。「メション」「さびた」の両種は烟脂(やに)によりて次第に堆黒(つぐろ)に色づき、光澤を放つに至るを喜ぶ。「サビタのパイプ」の情報を集めたサイトがある(ここ)。このサイトを見た方は、ぜひ、トップページ「木のメモ帳」から、訪問してみて欲しい。木に関する仰天すべき膨大な情報がつまっている。 ついでながら『東京風俗志』が出た頃、「未成年者喫煙禁止法」が成立している(明治33年3月6日)。その前年には 小学生徒にして途上煙草を吹かし、或は校舎の窓間より縷々として煙の舞出づるなど、毎度見る所にして・・・(時事新報 明治32年4月16日)という記事がある。 |