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第八巻 60
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さんま魚賣

甘塩のさんまをゝ

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サンマは親潮とともに南下しつつ脂が乗って来て、美味となる。サンマ漁は江戸時代に紀州に始まり、それが房総に伝わった。しかし、江戸では下賤な魚としてあまり食べられていなかった。
《梅翁随筆》(筆者未詳)には,江戸では明和年間(1764‐72)までほとんど食べる者はなかったが,安永改元(1772)のころ〈安くて長きはさんまなり〉と大書して売る魚屋が現れてから,まず庶民層が好んで食べるようになり,以後おいおい愛好者層が拡大したが,それでも旗本では食べない家が多いとしている。(世界百科辞典)
図はサンマ棒手振ぼてふりの様子。動力船で流し網漁をするようになるのは明治末期から。第二次大戦後は集魚灯を用いる棒受網ぼううけあみで漁獲量が飛躍的に伸びた。

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