ヒガンバナ
(彼岸花 曼珠沙華)
毎年ヒガンバナを見ているが、株があちこち移動しているのが、いかにも不思議だ。思いもかけない場所から赤い花がニョッキリと姿を見せるのには驚く。種を作らないので球根で増えるしかない。栗田子郎『ヒガンバナの博物誌』には、その実験をした学者の例がいろいろあがっている。1個の球根が32年後に926個になっていた例がある。しかし、それは大きな塊で増えるので、“ニョッキリ”を説明するものではない。栗田は、株の移動は浮いた球根を動物か人が移動することによるのだろう、と言っている。
写真は庭の隅のザクロの根元にできた立派な株である。なぜこんな所に移動したのか、まったく心当たりはない。 何年も前の庭掃除か植木の移動か、すでに忘却のかなたの作業に伴って、球根が動いたのだろうか。人でなければ、ネズミしか考えられない。花を見て、そんなことを思うのは楽しい。
('05) 9月30日撮影
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