ビワ
(枇杷の花)
冬に咲く花のなかでも、豪奢で惜しげもない感じなのがビワの花である。少しも寒さを感じさせない。濃緑の暗い葉陰に、うす黄金色のフリルで飾った複雑な花の塔がいくつも見える。それほどの数ではないつもりで見はじめるが、見ているうちに次からつぎへと葉陰に花の塊が現れてくる。
近所の小さな公園は霜柱がすごくて、足を踏み替えるたびにゴワゴワと派手な音を立てる。すこしでも視点を高くするために、水飲み用の水道の上に立ちあがってシャッターを切った。
('06) 2月6日撮影  於中野区沼袋
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