ワレモコウ (吾亦紅にノシメトンボ :トンボ目トンボ科)

自然観察園には相当の人手が入っているので、自然の高原のワレモコウと一緒にすることはできないのだが、それでも、ワレモコウを見れば秋の草原の気分がする。
辞書を見ると源氏物語に「衰へいく藤袴、物げなきわれもこう」とあるそうだ。「物げなき」は印象深い表現だ。ワレモコウの様子を良く表している。「吾亦紅」という漢字はうまくできているが、「吾木香」や「我毛紅」や「割木瓜」もある。ワレモコウの語義は定説なしということだろう。くすんだ藤色のかたまりのこの地味な植物は、名前でだいぶ得をしている。

('07) 9月4日撮影 於野川公園自然観察園
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