アオジの名前の由来は全身の黄緑色のことじゃないかと、わたしは思っている。日本語には「青と緑をとり違えた言い方」がありますね。それだろうと思う。その黄緑色に加えて、オスには首に黒い隈取りがあり、頭部の色も黒っぽい。メスは全体に茶黄がかっている。 バード・ウォッチャーにとっては、アオジはとても身近な種である。地鳴きの明瞭な「チッツ」は親しいものである。この地鳴きを聞いただけで、冬の林床の繁みを思いうかべる。しかも、アオジの夏のさえずりは実に美しい玉を転がす詠唱というべきもので、わたしはノジコの美声に劣らないのじゃないかと考えている。 この写真の時は、なぜかアオジ4羽がいて(たぶん2つがい)、「チッ、ツッ」とさかんに鳴き交わしていた。葉の間にいて、簡単には姿を外にさらさない。そのうちに、2羽が飛び去り2羽が残った。 |