クロコノマチョウ (黒木間蝶 :チョウ目タテハチョウ科)

事前になんの予備知識もなかったので、足元の草の葉に、やや大きめのこれが黒々と翅をたたんでいるのに気づいたとき、“蛾だろうか?”と思った。林床は薄暗く、撮影に苦労した。フラッシュを使ったものは妙に茶色が強く出ていて、肉眼で見たときの、黒いけれど微妙で複雑な色合いの存在感とは似つかぬものになっていた。この蝶は地味で不細工だが、不思議な存在感をもっている。表翅には蛇紋があるが、焦げ茶系で全体にめだつ色彩はない。静止時に翅を開くことはまずないという。
調べてみて、温暖化と共に分布域を北へひろげている種のひとつであることを知った。幼虫は茅や数珠玉などの葉を食草にする。

('08) 7月11日撮影 於野川
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