7月ごろにエゴノキに白緑色の球形の実が無数に垂れ下がるのは知っていたが、小さなバナナのようなものが着いているのに初めて気づいた。一度気づくとこの奇妙なものがあちこちのエゴノキにできているのが気になって、調べてみた。虫えい(虫コブ)の一種で、エゴノキの冬芽にアブラムシの一種が入りこんで作るものだそうだ。その形状から「ネコアシ」と名づけたらしい。 写真のエゴノネコアシの先端が破れているが、これは7月ごろに内部のアブラムシに翅の付いたものが生まれ、イネ科の笹の類(アシボソ、チジミザサなど)に移動した跡なのだそうだ。秋にはまたエゴノキに戻ってくるわけである。この不思議な生態のアブラムシは、「エゴノネコアシアブラムシ」というのだそうだ。 |