アザミの葉のうえに、じつに繊細な色合いの翅をした虫がいた。“夏の明方に夢で見た”とでも形容したい色合いだった。全長1pほど。頭部をみると、まるでセミだが、翅の様子は蛾だ。この種名は調べるとすぐ分かった。カメムシ目ヨコバイ亜目ハゴロモ科のアミガサハゴロモ。セミはカメムシ目ヨコバイ亜目セミ科だからハゴロモ類がセミと似ているのは当然なのだ。 羽化したては翅に緑褐色の粉がまぶされていて、それが取れていくとだんだん黒色になり、編目がはっきりしてくるそうだ。カシ類から樹液を吸うとされ、カシや林床の草の上にいる。白斑のアクセントで締まってるね。 |