黒に黄橙がよく目立つやや大きめの蜂で(約2p)、虻・蜂を狙ってカメラをかまえていると、まず、写しておきたくなる種のひとつである。特徴が分かるように何枚も同じ個体を写しておいて、ネット上の昆虫写真を扱っているサイトを訪れて、“絵合わせ”式に種を検索する。この写真の場合は、予想通り、すぐ決めることができた。いつも、そう簡単にいくとはかぎらない。 フタオビドロバチという名前が分かると、エントツドロバチ(ここ)と共に「狩り蜂」の仲間であることが分かるのであるから、急に世界が広がった感じがする。こいつは蛾の幼虫などのイモムシを捕まえて、竹筒などに泥を利用して作る巣に運び込み、卵を産みつけるのだそうだ。エントツドロバチとは違った、また、独自の世界をオオフタオビドロバチは展開するのである。 杉田恵一『ハチの博物誌』(青土社1989)は、ドロバチなどの世界を少年時代を回顧しながら詳述する素晴らしい本。その記載にならって「二帯」⇒「二条」としました。 |