八ケ岳西麓に来て驚いたことの一番が、オツネントンボがふんだんにいることだった。小淵沢駅でおりてすぐ、S氏の運転で行った手打ち蕎麦屋の生垣に2匹止まっていた。 八ヶ岳の広い西麓への本格的入植は戦後の大陸からの引き揚げ者たちだったらしいが、農業用溜池が幾つも点在している。その土手のススキなどの秋草の繁みに入ると、さらに多数のオツネントンボがいた。おそらくこの地域での発生期にちょうどぶつかったのだろうが、イトトンボ類では群を抜いて多かった。 ホソミオツネントンボとの違いは、胸の横に黒褐色の太い縦線があること、写真のように翅を畳んだとき翼斑(左右前後の4つある)が前・後でずれていること、の2点である。 |