メダカナガカメムシ (目高長亀虫 ;カメムシ目メダカナガカメムシ科)

野川沿いのツルは第一に外来植物のアレチウリ、それに次ぐのがクズやヤブカラシである。この時期クズの葉が白く変色するほどになるのは、2〜3mmのメダカナガカメムシのためである。この小さなカメムシは普段はクズの葉の裏側に5〜10匹ほどずつ点在している。そんなに沢山いるのに表側には1〜2匹しか現れず、しかも、ひとの気配ですぐ葉裏に戻ってしまう。
野川の土手にはツルがはびこっていて、ひとはそのツルを踏んで接近する。メダカナガカメムシは無数にいるくせに震動を感知して逃げてしまいカメラの射程内に居るのは少ない。撮影ターゲットとしてはなかなか難物である。わたしはツルの斜面に座り込んで、できるだけ身動きしないようにして、彼らが現れるのを待った。
加えて、実に小さい。小さいだけでなく、体が厚いので、焦点深度内に収めるのが難しい。“胸背”がセムシの如く厚く盛りあがっている様子がわかる別角度からの写真を拡大画像(2枚目)に追加した。
「メダカ」の名の由来であろうが“出目 でめ”のふしぎに複雑な頭部である。

('12) 9月29日撮影 於小金井
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