画像をクリックすると、拡大する。

第一巻 10
前へ : 目次 : 次へ


人倫訓蒙圖彙所載

四ツ竹
◆-◆

四ツ竹」は竹片を2枚ずつ両手に持ち、カチカチ鳴らす。カスタネット風の楽器。
長崎に一平次といふ者、しはじめ有徳なる者にてありしが、藝は身を助けぬ籠のうづらとやらんにて、四ツ竹故に大阪にのぼり芝居はられたり。『人倫訓蒙図彙』第7巻 元禄三年1690 国会図書館デジタル公開
野村伸一「物乞い、女吊、無常鬼-目連戯にみる雑劇の名残」は、中国の民俗操り人形の動画があり、興味深い。この伴奏の音のなかに「竹板」があり、それが「四つ竹」の源流となったと野村氏は考えているようである。
中国の乞食の歌「蓮花落(リエンファラオ)」では竹板(ジュバン)を用いる。この蓮花落は宋代にすでにあったことが知られている。そして、その竹板から出た四ツ竹は江戸時代に長崎に伝来した。
この野村氏の考えでは中国の「竹板」がルーツということになる。
また、現存する琉球楽器の四ッ竹は長崎から南下して琉球地方へ入ったということになるか。沖縄舞踊に取り込まれて、Youtubeなどで見ることができる。わたしには少し上品(お座敷芸)になりすぎているように感じられる。
巻二-45にも四ッ竹があり、そこには違う情報も書いた。

◆-◆

前へ : 目次 : 次へ
inserted by FC2 system