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第一巻 33
腰に5つもぶら下げている黒いものは、 銭緡は「世渡風俗図会」に何回か出てくるが、乞喰・願人坊主などがぶら下げている場合は、恵んでもらった銭をまとめて持っていて、喜捨を誘う効果をねらったか。 『宝暦現来集』は木綿売りが「高荷」にして売り歩いた風俗であったことを述べている。 明和比迄はいかにも荷高く積上げて、背負て売歩行たるもの、その後は両掛けに致し、今細物売の如くとなり、高荷は止みけり。其比は木綿一反、五六匁位より十一二匁を能き品なり。もっとも 「 |