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第二巻 04
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 しら玉水賣
夏季江戸町中何れの所に
至りてもしら玉賣のシャッコイ/\
の聲きかさるの所なし

 心太賣
心太賣もしら玉賣に次て
夏季のものなれは繁昌す
  心太や かんてんや

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江戸の水売りは、白玉(白玉粉で作った団子)を入れた水を売った。「冷やっこい」を江戸っ子らしく「シャッコイ」と言っている。
京阪では砂糖水を売ったという。『守貞漫稿』の「水賣」は(ここ)。

「心太 ところてん」はテングサを煮出してつくるが、この製法は遣唐使が持ち帰ったという。「凝る こごる」からくる語で「こころぶと」。室町時代に「こころてい」、江戸時代に「ところてん」と言うようになった。(語源由来事典による

水屋の箱に書かれている字「□水」が難読である。不明字は3つの部分からなり「サンズイがあり、言、不明」であろう。『四時交加しじのゆきかい』(国会図書館でデジタル公開)の「六月」にある水屋も同じ字を使っているか?(ここ)。
箱の文字は「瀦水」ではないか、としておく。

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