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第二巻 41
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柳の虫や赤かへる

生虫賣 下崎万年町或ひ本所辺より出て
市中を行商す柳の虫赤蛙又ひきかへるまむし
都て子供の薬用に適する虫類を賣るもの


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下崎は不詳だが、「下谷万年町」と同じか。晴風『街の姿』(太平書屋1983)にも「柳の虫や赤かへる賣」があって、そこでは「下谷山崎町辺りより出る」としている。

「柳の虫」が何を指すのか、おそらく釣餌としても有名な「ボクトウガの幼虫」ではないか。この「ボクトウガの幼虫」はポプラ・ヤナギ類やケヤキなど各種広葉樹に穿孔して樹液を出し、その樹液に集まる柔らかい昆虫(アブやガの仲間やダニなど)を捕食しているという。この「柳の虫」は昆虫食のターゲットでもある。

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