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第三巻 13
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螢賣


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椿年『あづまの手ぶり』に原画がある、これ

小泉八雲『明治日本の面影』(講談社学術文庫)所収の「蛍」には、「日本には、夏の間、蛍を捕らえこれを売って生計を立てている人が多い」と言って、彼らが多数の蛍を捕まえる方法を詳しく述べ(多数の蛍が光っている木を長い竹竿で叩いて、落ちた蛍を両手縦横に用いてつまみ、口中にほほばれるだけ入れ、いっぱいになったら網袋へ吐き出す)、料亭など大量に蛍を求める顧客へ売ると。
東京では、蛍の入った籠一個が三銭から何円という値段のものまである。一番安いところで、蛍が三,四匹入って、やっと二インチ四方ぐらいの大きさだが、竹細工の粋を凝らした、美しい飾りまで付いた高価な籠ともなれば、ゆうに鳥籠に匹敵する大きさである。小泉八雲『明治日本の面影』
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