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第四巻 09
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團炭や かた炭たどん
冬季場末と称す賎民の
住居する所などへ
ハ
たとんや又
斗り炭とて小銭にて炭を
求め得らるゝ弁利な商人が来る
もの即ち此團炭賣の如きも
貧民を求手に生活を立るといふ
◆-◆
「團炭 たどん」は普通は「炭團」と書く。木炭の製造・運搬過程で必ず出る炭の小片・粉などを丸めて燃料としたもの。丸める際のツナギとして、フノリやジャガイモデンプン、少量の粘土などを用いた。火力は出ないが、長持ちするので、火鉢・炬燵の火や煮物などの際に便利であった。豆炭は石炭を原料とするまったくの別物。
「斗り炭 はかりずみ」、「弁利」は便利、「求手」は元手。
鍬形蕙斎「職人尽絵詞」の「
炭団製造所
」
◆-◆
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