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第五巻 21
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十露盤屋

安政頃明治の初年に至る

此者遊藝を好就中八人藝といえるに長す
都々一坊扇歌の名を相続し府下の寄
席に出て有名なり後に池の端仲町へ舗
開き一時繁昌す此者常に刺子の半天を
着し猫頭巾を冠りなとして
市中十露盤を賣歩行

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「十露盤」は[そろばん]。第一巻27に「大十露盤の易者」があった。

八人芸は、一人で八人分の楽器の鳴り物や声色などを聞かせる寄席芸。
都々一坊扇歌(初代)」というサイトがあり、かなり詳しく面白い。初代は嘉永五年(1852)49歳で没、茨城県石岡市国分寺に扇歌堂がある。

猫頭巾は、綿入れで刺子をしてある頭巾で、火消しが火事場でかぶる丈夫な頭巾。

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