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第五巻 33
「晦日間際」は「みそかまぎわ」。 「御繪ん馬 おえんま」とあるが、荒神松と一緒に絵馬を売った。松と一緒に抱えている籠の中にあるのが絵馬。荒神様には鶏の絵馬が掲げられ、油虫などの害虫除けとされた。 『守貞漫稿』生業下に「荒神松売」があり、「三都ともに毎晦頃、荒神松を売る」とし、京都・大坂では榊を副えることを述べた後で、江戸では榊を添えないと書いている。 江戸は戸の大小を撰ばず各尺余の小枝一枝を供す。又榊を副ず。松一枝値四文。又江戸にては鶏を画る絵馬を兼売る。是又荒神に供するの料也、鶏の絵馬を荒神に供する油虫を除くの咒と江俗云伝へ行之。鶏は地上の虫を探し出してたくましく食べることを、放し飼いが普通であった当時の人々はよく知っていた。 |