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第五巻 43
旧暦では月の大小が毎年一定でなく、時に閏月が入るので、暦が必要だった。「月の大小がわかる柱暦、来年は閏月があって十三ヶ月」などと言っている。晴風さんは「潤」を書いている。 律令時代には陰陽寮がつくっていた暦を元に、頒布していた。筆写で広まっていた。木版刷りが始まったのが鎌倉時代からと言われる。 鎌倉・室町時代から地方暦がはじまる。有名なものだけ上げておくと、京暦、伊勢暦、三島暦、会津暦、南部暦、薩摩暦など、多数ある。 江戸時代に入り、もっとも良く広まったのは伊勢暦だが、伊勢神宮の御師が「大麻」(神宮大麻 じんぐうたいま 伊勢神宮の出すお札のこと)とともに頒布するようになった。伊勢詣のおみやげとしても人気があった。 |