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第八巻 65

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北海道産風船虫賣

此風船虫は水中に住
孑孑の如き小虫にして壜の
中へ水を貯へ紙を細に剪
虫と共に此壜中に入置と
小虫の紙を上部に引上るさま
風船の昇るゝ如にして
面白き虫也

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【風船虫ふうせんむし】ミズムシ類、また、その一種コミズムシの別名（大辞泉）。晴風は「ボウフラの如き小虫」といっているが、カメムシ目の水生昆虫。
わたしも子供の頃、山陰地方で遊んだことがある。ガラスコップに紙片と共に入れておくと、水底の固定物につかまるつもりの風船虫は、紙片につかまり、紙片と共に上がってくる。北海道産というのは値打ちを付けるために言っているのだろう。

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