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第二巻 36
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鵜遣ひ

此鵜遣ひ 源兵衛と爺の専賣なり
桐の木にて鵜の形ちを製し
火にかさして黒色を出す俗に
焼桐となして是にすか糸を
結付其末端にどぜう又其
他の小魚の背に結ひ合せ
水中に放せ 桐製の鵜が
浮沈むさまさなから生て
働く如し


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「源兵衛といふ爺」の、脱字。

【焼桐】器物・下駄などに趣を出すため、桐材の表面を火で焦がし、模様のように木目を出したもの。
【すが糸】縒りをかけない一本の生糸。日本刺繍などに用いる。巻五-37めかつら賣に「すが凧」がある。

この「鵜遣い」は石塚豊芥子『近世商賈しょうこ尽狂歌合』に取りあげられて、解説図もあり面白いので、引いておいた(ここ)。

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