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第四巻 14
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錠前金物直し


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錠前の部品は、金属で強く硬いだけでなく粘りがある(容易に欠けない)必要がある。そのため、江戸時代になって刀鍛冶や鉄砲鍛冶などの技能者から転職したものが多かった。有名産地は阿波錠、土佐錠、因幡錠、安芸錠など。藩の保護を受けていた。
錠前・金物直しは、おそらく類似の背景を持つ者たちが行っていたのであろう。

鍬形蕙斎「職人尽絵詞」に「錠前屋」がある。

第三巻 12「鋳掛直し」は鋳鉄を扱うので扱う品物がまるで異なる。職人としての社会的地位も異なっていたと思われる。
鋳掛屋は被差別民と考えられ、第一卷-48「乞喰諸々」に追加した「非人について」に、長吏の支配下にある被差別民(穢多、非人)の職種を書きあげておいたが、そのなかに「鋳物師」があった。

鶴岡道夫「和錠の文化史」(神田雑学大学講座)が詳しい。ネット上では「和錠」で検索してみるといいです。

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