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第五巻 07
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薬賣香具師

本元の虎一浅草廣小路の
片足の膏薬売又 薄荷
圓賣五臓圓かまの油等
皆香具師とい賣薬者
の類にて諸方縁日露
店にて其巧能を述て
商うもの也

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「巧能」は「効能」が正式。なお、この「巧」は「切」のように見え迷うところだが、晴風の書き癖のようである。巻五-14「刷毛書」に「巧みに・・・揮毫する」というのがでてくる。
五臓圓は有名な漢方薬で高価な精力剤。大木五臓園という老舗薬局が現存。薄荷圓も現在も販売されている。

「賣薬者」という表現に特別のニュアンスを感じる。「賣薬」は「すずめ賣薬」(第四巻45)に出ていた。
今はあまり聞かないが、昭和時代には「風邪だから売薬で済ます」というような言い方があった。医者に掛からずに治すということ。

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