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第五巻 10
この「晒」の草書体を見た時には、まったく閉口しました。担いでいる桶に同じ字があるのに気付き、だんだん分かってきました。 晴風『街の姿』111の「寒晒しら玉売」はほとんど同じ図柄で、「砂糖を掛けて 冷水売は有名なものなので、『守貞漫稿 六』から一部を引いておく。 冷水賣 夏月、清冷の泉を汲み、白糖と寒晒粉の團とを加へ、一椀四文に賣る。求に応て八文十二文にも賣るは、糖を多く加ふ也。賣詞、ヒャッコヒ、/\と云。同書「冷水賣」の挿絵はここ。ただし、挿絵では「水賣」としている。 第四巻-21「飲用水賣 みずや」で詳しく述べたが、飲用水を(多くは毎日定期・契約して)担いで来る「水賣」と、白玉を入れる「冷水賣」とは別もの。 |